雑誌「東京人」を読んで
2004年3月8日 読書ぼくは名実ともに東京人じゃないからこれまで買わなかったけれど,保存版という文字に騙されて買った「特集:東京からなくなったもの」。
はじめ,これは鉄ヲタ用かと思ってガッカリした。「目蒲線がなくなった。」なんてえらく感傷的に書いてあったけどさ、目黒から蒲田まで全線乗るやつっていたのかよ(ちなみに目蒲線は何年か前に地下鉄と繋がった目黒線と,捨てられた恋人のような上澄み駅残る多摩川線とに分割された)。
つぎに,お約束の同潤会アパート群。これぞ東京の軍艦島であるとして反芻するのも良い。
お約束の渋谷ジャン・ジャンはスルー。ノスタルジーも定例的に見せ付けられるとシベロンブロック不全に陥るのだ。
銀座の項では北原亞以子というおばさんに「まだブランドブティックも少なく、昔ながらの店もたくさん残っていた」という一方的で至極雑把なノスタルジ亞を降りかけられる。ブランドブティックが諸悪の根源なのだ。だから日本の若者が悪くなったんだ,だから…ハイ,アナタの今年は昭和32年,アナタの来年も昭和32年,ステキなことです。
飲食店では町田康の「やる気のない食堂」-何をやっても駄目だからとりあえず飯屋でもするか-がよかった。確かにこういう店はたくさんあった。今の時代でも少し頑張って歩けば見つからないことはないと思う。
なぎら健壱「アドバルーン」→同意。見ないよね。地方でも。
「ドブ」は柴田元幸。いつの時代まであったのだろう。ぼくが育った地方は日本でもかなり道の広い都道府県だったらしいので,どんな住宅街路にも歩道があったのだ。そしてドブは歩道と車道の隙間の部分に格子付きの形でのみ存在していた(現在の日本各地の歩道付き道路で見られるものとほぼ同じ形)。先日神奈川の下の方へ引っ越した友達がドブで仏になった猫の話をしていた。
「霜柱」林望。激しく同意。でも東京以北でならまだ頻繁に見られるだろう。
「昔の上野駅」小沢剛。"昔の"と書いているだけに今はなくて当然だろうというごく普通の論理を超えてまでこのタイトルを書かしめた小沢氏のノスタルジーは本書中でも特筆すべき部類にある。
「ロック喫茶「サブマリン」」野崎歓。素直にうらやましい。勝手な憶測によるとLedZeppelinとかEmerson,Lake&Palmerなんかが流れてきたのだろう。もっと古くはビートルズやストーンズ,...でも,ヒッピーならまだしも,核マルとか赤軍とかに会いたくないよな。
「イエナ書店」安西水丸,青山南。ぼくも辛うじて知っているが,如何せん手遅れだった。そもそも銀座に行くことなどほとんどなかった学生時代の話だけに,通算10回ぐらいしか行っていないと思う。何も語れない。
---
ぼくにとっては,「札幌からなくなったもの」を探して一方的ノスタルジーにひたるのがふさわしい。なんだろう,狸小路の電気屋"YES"か琴似の紀伊国屋書店か狸小路沿いの金市館かPRIVYのタワレコか。札幌テルメってのもあったな,茨戸の方,バスでどんどこどんどこ土曜日の午後なんかに行ったさ。如何せん高校生なんですぐムクっとしてくるあいつを隠すのが大変で...拓銀のたくちゃんなんてのもいたよね。小学校の時女子が毎週通ってた4プラの自由市場なんてまだあんのかなぁ。そんな中で狸小路5丁目の中川ライター店が未だ健在であることは,去年何かの雑誌で確認した。そしてなくなったものがあれば加わるものもある,メジャーリーグの経済効果。
以上
はじめ,これは鉄ヲタ用かと思ってガッカリした。「目蒲線がなくなった。」なんてえらく感傷的に書いてあったけどさ、目黒から蒲田まで全線乗るやつっていたのかよ(ちなみに目蒲線は何年か前に地下鉄と繋がった目黒線と,捨てられた恋人のような上澄み駅残る多摩川線とに分割された)。
つぎに,お約束の同潤会アパート群。これぞ東京の軍艦島であるとして反芻するのも良い。
お約束の渋谷ジャン・ジャンはスルー。ノスタルジーも定例的に見せ付けられるとシベロンブロック不全に陥るのだ。
銀座の項では北原亞以子というおばさんに「まだブランドブティックも少なく、昔ながらの店もたくさん残っていた」という一方的で至極雑把なノスタルジ亞を降りかけられる。ブランドブティックが諸悪の根源なのだ。だから日本の若者が悪くなったんだ,だから…ハイ,アナタの今年は昭和32年,アナタの来年も昭和32年,ステキなことです。
飲食店では町田康の「やる気のない食堂」-何をやっても駄目だからとりあえず飯屋でもするか-がよかった。確かにこういう店はたくさんあった。今の時代でも少し頑張って歩けば見つからないことはないと思う。
なぎら健壱「アドバルーン」→同意。見ないよね。地方でも。
「ドブ」は柴田元幸。いつの時代まであったのだろう。ぼくが育った地方は日本でもかなり道の広い都道府県だったらしいので,どんな住宅街路にも歩道があったのだ。そしてドブは歩道と車道の隙間の部分に格子付きの形でのみ存在していた(現在の日本各地の歩道付き道路で見られるものとほぼ同じ形)。先日神奈川の下の方へ引っ越した友達がドブで仏になった猫の話をしていた。
「霜柱」林望。激しく同意。でも東京以北でならまだ頻繁に見られるだろう。
「昔の上野駅」小沢剛。"昔の"と書いているだけに今はなくて当然だろうというごく普通の論理を超えてまでこのタイトルを書かしめた小沢氏のノスタルジーは本書中でも特筆すべき部類にある。
「ロック喫茶「サブマリン」」野崎歓。素直にうらやましい。勝手な憶測によるとLedZeppelinとかEmerson,Lake&Palmerなんかが流れてきたのだろう。もっと古くはビートルズやストーンズ,...でも,ヒッピーならまだしも,核マルとか赤軍とかに会いたくないよな。
「イエナ書店」安西水丸,青山南。ぼくも辛うじて知っているが,如何せん手遅れだった。そもそも銀座に行くことなどほとんどなかった学生時代の話だけに,通算10回ぐらいしか行っていないと思う。何も語れない。
---
ぼくにとっては,「札幌からなくなったもの」を探して一方的ノスタルジーにひたるのがふさわしい。なんだろう,狸小路の電気屋"YES"か琴似の紀伊国屋書店か狸小路沿いの金市館かPRIVYのタワレコか。札幌テルメってのもあったな,茨戸の方,バスでどんどこどんどこ土曜日の午後なんかに行ったさ。如何せん高校生なんですぐムクっとしてくるあいつを隠すのが大変で...拓銀のたくちゃんなんてのもいたよね。小学校の時女子が毎週通ってた4プラの自由市場なんてまだあんのかなぁ。そんな中で狸小路5丁目の中川ライター店が未だ健在であることは,去年何かの雑誌で確認した。そしてなくなったものがあれば加わるものもある,メジャーリーグの経済効果。
以上
コメント