怪奇骨董音楽箱

2004年2月11日 音楽
GENESIS 1971 Nursely Cryme (邦題『怪奇骨董音楽箱』)

GENESISの楽曲群の中で一番好きなアルバムです.全体的に故意に複雑で故意にオドロオドロな設計になっています.peter gabrielの潜在能力がフルに発揮され始めた証のように感じますね.
雑誌公募にエントリーして採用されたドラマーphil collinsのデビューアルバムです.早速1曲歌ってます.歌はともかく,ドラムがそれ以前のGENESISよりも格段にかっこよくなっています.この時代にしてはいい音です.断言しますが,日本人には絶対に作れない音楽の類(「だから日本人が劣っている」ということではありません)です.そのことはアルバム名からなんとなく伝わってきます(それで邦題をこんなヘンテコな文字で充てたという穿った解釈すら可能のように思います).曲個別では,何といってもまずオープニングの"The Musical Box"という曲です,邦題もココからとったのでしょうね....why don’t you touch me, touch me touch me now now now now... この曲のエンディングで明らかになる,青空の下の芝生と噴水が織り成す虹色をも凌駕する涼風色彩感は,次作でアクメに達する事になります.

ちなみに,今ではpeter色を捨て去ったかに見えるphilですが,ヒット曲のちょっとしたコード使いなどで,この頃のGENESIS(=peter)の影響が捨て去れないようすがうかがえます.今のpeterがこの頃のpeterを大胆にそぎ落としているかのように見えるのと対照的で面白いです.

コメント