最近購入した本:

2003年12月16日 読書
?「小林秀雄全集?モーツァルト」
45歳のヒデによる"ランボオ?"が非常に熱く書かれていたのがよかった点.対談が多かったのがつまらなかった点.これまでランボオはヒデ訳と堀口大學訳と2種類読んだが,前者は発射寸前の熱さで後者はドラクエの町人のようなナヨナヨしさで何れも今一.そこで次項:

?"Poesies, Une saison en enfer, ILLumination" - Arthur Rimbaud
まず仏語の本は安いことが重要だ.1000円以下でRimbaudの全詩が読めるとは.ただ,まじめに全部読もうとすると半年ぐらいかかりそうなあたりワビもサビもないところ.とりあえずは>あたりからの攻め.

?「ヨーロッパの現代伝説 悪魔のほくろ」ロルフWブレードニヒ編
現代ドイツの三流民承ブラックジョーク集.ただのブラックジョーク集と違うところは,編者が口承伝達や話のヴァリエーションについて分析的に解説しているところである.何でも,編者はどこかの大学の民俗学教授で,本書はその研究成果的意味合いがある様子.

?「安部公房文学語彙辞典」谷真介編
昭和51年発行.某ネット古書店では3000円をつけていたが,最近神田神保町の露天ワゴンで500円で売られているのを見つけてしまったのでこちらを買った.状態も悪くないし,帯だって付いている(ぼくにとってはそのへんあまり重要ではないが).しかしその内容は,編者が安部公房のテクスト群からランダム抽出しただけというこのデジタルリマスタリングの時代にはチープ極まりないものであったことと,同編者が安部氏の没後に再び編んだ「安部公房レトリック辞典」とかぶってしまうことの2つの理由により凡.昭和51年では晩年の長編「密会」も「方舟さくら丸」も「カンガルーノート」も含まれていないのがますます痛恨.

?「プロレゴメナ」インマニュエル・カント
「純粋理性批判」の批判への著者の反駁としての位置づけらしいので同書読了後に読みたいと思っているが…

?現代思想 特集「可能世界」(バックナンバー)
青山の国連大学付近の古書店にて購入.飯田隆やクリプキに熱中していたM時代を思い出し,忘れてしまうのはもったいないと思ったので買った.
可能世界が「現実的に存在する」とは思わないが,現代様相理論がたどり着いた一つの通過地点としてこの少し胡散臭さすら漂う理論を吸収する価値は大いにあると思う.問題は時間.

?"The sea came in at midnight" - Steve Ericson
氏の主要作の多くは柴田訳で読めるが,原文で読みたいという少しの思いと,安いからという大部分を占める思いによりこちらを購入.翻訳が文庫化されればそちらを買うだろうが,そんなもの出さねーだろうというさびしさ.

仕事的に:
"Hacking Google"と"Hacking Amazon"が欲しい.後者も翻訳されることを切望する.計算機関係書籍の翻訳は猿が行っているように思えるので.

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