くさりかたびら
2003年7月11日中華街や青山通りには本物の武器屋があるが,
可能世界にある武器屋はすこし変わっている.
−−−
「いらっしゃい,旦那,今日は"誘惑の剣"が入ったよ」
「いくらかね?」
「常連は9800でいいよ,正直なところ,12000でも
安いぐらいだ.」
「で何を誘惑できるんだ?」
「誘惑というのはですねー,えぇ一言で言うと
まぁ所謂ひとつの加湿機能なんですよ.」
その時のぼくに必要な装備は:
・鎖帷子
・草鞋履き
・手裏剣
・忍者刀
・・背中に背負える鞘
・花束
・獅子丸だわん
・・ちくわ(安いので良い)
「旦那,いつもご贔屓にどうも」
「こんどは”まどろみの剣”を頼むよ.」
「あれは入手が難しいんだよ.」
「規制が厳しくなったからな.」
「まどろみで百人斬りですか?」
紀伊国屋にいくと高級なちくわが手に入る.
が,ぼくはそれをしらない.
そんな忍法使ってみたいな.
まんまるめだま〜ですましていないで
おーしえてよ〜〜
---
バルガス=リョサ「緑の家」.まだ読了していない
けれど,面白い.久々にヒットした.南米の作家
は今のところぼくにとって全部あたり.といっても
3,4人だが.
ボルヘスを初めて読んだ時も「これは」と思ったが,
今回は少し違う印象.もちろん,ボルヘスを読んだの
が相当前だったということは相応にぼくも今よりは
若かったと言う事でもあるが.
「緑の家」は難しい.言い回しが難しいのではなく
話の筋や時代が巧みに分断されており,読者は謎解
のように少しずつ背景や登場人物間の関係,時には
登場人物の名前を推論することになる.村上春樹の
「ハードボイルドワンダーランド」や「海辺のカフカ」
でもマルチな展開が見られたが,それをもっと複雑
に,user-unfriendlyにした感じ.
---
睡眠導入時の記録(2003/07/11)
・ベッドに寝ていることはわかっている.
・当然のように金縛り状態.そのこともわかっている.
・しかし,どこのベッドに寝ているのかがわからない.
・これまでに生活したあらゆる時代のベッドを思い
浮かべるが,どうしても今寝ているベッドが,今の
自分の家のベッドであることがわからない.
実家のベッドや前の家のベッドは理解できるのに.
・がんばって目を開こうとしている.
・目が開いたいると思っている.しかし,実は多分
閉ざされたまま.薄暗い視界はニューロンのトリック.
・ザワメキ声が聞こえる.「誰かいるのか?」と
テレパシーを送るもとどかない.ぼくはテレパシ
ーを使えない.
・脳みそのある部分だけが活性化しているような
気がした,その後絶対そうだと確信.
目 がさめた.
枕もとの水を飲む.これが現実だ.
多分,1秒の数分の1の時間で,すべてを理解した.
可能世界にある武器屋はすこし変わっている.
−−−
「いらっしゃい,旦那,今日は"誘惑の剣"が入ったよ」
「いくらかね?」
「常連は9800でいいよ,正直なところ,12000でも
安いぐらいだ.」
「で何を誘惑できるんだ?」
「誘惑というのはですねー,えぇ一言で言うと
まぁ所謂ひとつの加湿機能なんですよ.」
その時のぼくに必要な装備は:
・鎖帷子
・草鞋履き
・手裏剣
・忍者刀
・・背中に背負える鞘
・花束
・獅子丸だわん
・・ちくわ(安いので良い)
「旦那,いつもご贔屓にどうも」
「こんどは”まどろみの剣”を頼むよ.」
「あれは入手が難しいんだよ.」
「規制が厳しくなったからな.」
「まどろみで百人斬りですか?」
紀伊国屋にいくと高級なちくわが手に入る.
が,ぼくはそれをしらない.
そんな忍法使ってみたいな.
まんまるめだま〜ですましていないで
おーしえてよ〜〜
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バルガス=リョサ「緑の家」.まだ読了していない
けれど,面白い.久々にヒットした.南米の作家
は今のところぼくにとって全部あたり.といっても
3,4人だが.
ボルヘスを初めて読んだ時も「これは」と思ったが,
今回は少し違う印象.もちろん,ボルヘスを読んだの
が相当前だったということは相応にぼくも今よりは
若かったと言う事でもあるが.
「緑の家」は難しい.言い回しが難しいのではなく
話の筋や時代が巧みに分断されており,読者は謎解
のように少しずつ背景や登場人物間の関係,時には
登場人物の名前を推論することになる.村上春樹の
「ハードボイルドワンダーランド」や「海辺のカフカ」
でもマルチな展開が見られたが,それをもっと複雑
に,user-unfriendlyにした感じ.
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睡眠導入時の記録(2003/07/11)
・ベッドに寝ていることはわかっている.
・当然のように金縛り状態.そのこともわかっている.
・しかし,どこのベッドに寝ているのかがわからない.
・これまでに生活したあらゆる時代のベッドを思い
浮かべるが,どうしても今寝ているベッドが,今の
自分の家のベッドであることがわからない.
実家のベッドや前の家のベッドは理解できるのに.
・がんばって目を開こうとしている.
・目が開いたいると思っている.しかし,実は多分
閉ざされたまま.薄暗い視界はニューロンのトリック.
・ザワメキ声が聞こえる.「誰かいるのか?」と
テレパシーを送るもとどかない.ぼくはテレパシ
ーを使えない.
・脳みそのある部分だけが活性化しているような
気がした,その後絶対そうだと確信.
目 がさめた.
枕もとの水を飲む.これが現実だ.
多分,1秒の数分の1の時間で,すべてを理解した.
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