フランス人の名前

2003年6月10日
言語的に楽しい体験をしていない.

一番頻繁に出くわす会社の文書なんて,
年に一度、孫がおじいさんに書く手紙.
工学系の学術論文は排他的で,統制語彙
的な美徳が充満している酷いもんだし

(まれにアメリカ人で気の効いたことを
書いている研究人がいるが,そういう人の
論文は大抵学術的価値が低いものである
と思う.)

せっかくの美文のエッセンスを台無しに
する翻訳.堀口大學なんかは良い例だ.
村上春樹なんかもそうだろうね.「オリジ
ナルを普通に読むよりも村上春樹のフィル
ターを書けて読む方が好きだから」という
ならば文句は無いが,大抵の読者は,オリ
ジナルを読む,あるいは他の翻訳を読む,
ことを省略し,春樹ワールドに盲目的に
したがう.それがまた,なんとなくクリ
スタル的に心地よい経験であるという雛型
が亞・プリオリにできてでもいるかのような.
「ライ麦畑・・」はその例に非ず,なのかな.

どうでもよいが.かく言うぼくも以前,春樹
ワールドの一部にはまった.一番好きな
概念は「記号士」だった.家族ものはあまり
好きではないと思っていたが氏の「ファミリー
・アフェア」(だっけ?)の"軽さ・重さ・普通さ
・非現実"が好きだった.
だから最新の小説「海辺のカフカ」は,
「ふつう」の評価.はじめて読む氏の作品が
これだったら,もっと評価は高かったのかも.
しかし,逆については「ハードボイルド…」に
は当嵌らない.
でもだがしかし,新潮社の小金作り計画臭漂う
「少年カフカ」("『海辺のカフカ』が10倍楽
しめる最初で最後のマガジン"by新潮社)は
正直読んでみたい.

月のはじめの金曜日のあとは秀雄週間.

国家権力あるいは内政干渉によってイデオロ
ギーなり主義なりを急遽に消滅させられること
を目撃したことがないので,それを乏しい力で
想像してみるもなかなか難しい.
最近でも,それが予め否定されているものや,
国家権力未満の力で消滅させられたもの
などは観たがそれ以上のものは観ていない.
マルクス主義だってどちらかというと自滅的に
衰退したのだろうし.

朝から21時までWget駆使.
うちは動かぬプロクシが1つだから,
リミット到達でアクセス制御を喰らうだろうから
そうしないようなことを明日やります.
はー,めんどくさい.

***

ジャン・リュックと言えば?,
ジャン・ポールと言えば?,
ジャン・フランソワと言えば?
あといっこなんだっけ.

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