panic

2003年4月23日
こんなに腹がグルゴロキューキャー言う
夜明けは初めてだった.
無事出産.というか放流,というのか.

昭和の東京シリーズ:
日野啓三「夢の島」
あいまい性が少なく,学術書のような印象を受ける.
あくまでも,曖昧模糊であふれる翻訳文学と比較
した場合.

本書はまるで昨今の超高層ビル乱立ブームを
予め嘲笑うかのような.それでいてゴミという
安部公房的視点が昭和の都市作家を感じさせる.

既にぼくはこの時代に生きていたが,まだ東京を知らない.
だから,擬似回想で初体験するような気分だ.
しかし,同じ日本の同じ時代のこと,
地方都市との共通点はたくさんあると感じた.

たとえば,団地.エレベータも,オートロックも
ない団地.小さな緑と大きなアスファルト.
錆,酸化鉄の匂い,一桁のナンバー.一文字のナンバー.

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