地図化

冬の木枝について．

今日，帰り道の公園の木々を見て
吐きそうになった．今まで，何百回，
何千回と見てきた冬の木々．しかし，
本当の意味で見たのは今日がはじめて
だったような気がする．

「意思」と呼んでも差し支えないだろ
うか？不恰好にかけた月明かりに照ら
されたカオス的配線．どの個体も決し
て同一の構造を持たず，マッピングな
どで一般化することは到底無理なカタチ．

ある一本の「木」の中に無数の「葉」
が存在する．この「木」をひとつの閉
世界と仮定した場合，一葉一葉が，陽
を巡るライバルとなり，運悪く，日当
たり不良の場所に生まれた葉や，予め
障害を含む葉はすぐに腐り果てるので
ある．

もはや，動植物の区別も無用だ．
肺や気管の中，腎臓の中，毛管．．．
「粘り強さ」のシンボルが皮肉な，
アスファルトを破り出るタンポポ．
読んで字の如き向日葵．抗原と抗体，
リガンドとリセプタの果て無き闘い．
Selfish Gene....

このような，カオス的構造や，AとB
のいたちごっこ．これらに比べると
人間の「自己中」は至極当然に感じ
られる，いや，むしろ，まだ可愛い
とさえ思えるてしまうだ．

また，これに対して有機体には，あ
らゆる種類の回路が存在し，これら
は前述のカオス的構造やいたちごっ
この構図とは反対に，とても奇麗な
マッピングが可能である．クエン酸
回路をはじめとする代謝経路，細胞
周期etc.

これらの地図化不可能/可能なものの
間に位置するものがあるのだろうか？
Yes.「ゲノム」．正確を期せば，
アデニン，シトシン，グアニン，チ
ミン(ウラシル)の組み合わせである．

これらの塩基がシリアルにたった10
個並ぶだけでその組み合わせは

　　4^10　＝　16^5 = 1，048，576(通り)

たまたま地球上の生命発生期に，
もっともエネルギーが低い4通りの塩基の
組み合わせが採用され今に至っているのか？
ほかの星には，10個の組み合わせからなる
情報伝達，継承，が行われているのか？
そもそも，地球における，ゲノムのような
情報様式は考えられる物質を用いた最適な
様式なのだろうか？そうでないとしたら，
どこまでが偶然の産物であり，どこまでが
必然的な結果なのだろうか？4つの塩基も
そうだが，必須アミノ酸がなぜ20個なんだ？
というのも同じ亊．

もしかして，「太陽系にはなぜ星が9個？」
と言っている事と大差無い事を言っているの
だろうか？